*神様(?)紹介*
言わずと知れた 因幡の白兎。
古事記では素兎という感じを当てられます。(理由は下方に書いてあります。)

淤岐島(おきのしま)から因幡国に渡るために兎が、
「自分達と貴方達、どちらの数が多いか比べっこをしよう」
と言って海の上に鰐鮫(ワニと読みますが、サメという説が有力)を並ばせて、
背を渡りながら数える振りをした。
しかし、うまく欺けた事が嬉しくて後少しで渡りきるという所で、
ついつい”数を数えるのは嘘だ。因幡国へ渡りたかっただけだ”とばらしてしまう。

それを聞いて怒った最後の1匹の鰐鮫に皮を剥ぎ取られます。
皮を剥がれ、痛み苦しんでいるところへ八十神(やそがみ)がやってきて、事情を聞きます。
すると、八十神は大笑いしながら、
「海水に浸かって、そのあと高い丘の上で風に吹かれていると治る」と教えました。
教えのとおりにすると、海水が乾き、皮がひび割れてさらに痛みが増して苦しみました。

そこへ、大国主(この時はオオナムヂと呼ばれています)がやってきて、事情を聞きました。
「真水で体を洗い、蒲の花粉を敷き詰めてそこへ寝なさい」
と、大国主に言われる通りにするとみるみる傷が治り、白い毛が生え、元の姿に戻りました。
喜んだ兎は八上姫は八十神ではなく大国主を選ぶと予言します。
そして、本当に八上姫は大国主を夫に選びました。

 

この大国主というのは、七福神の1柱であある大黒天で、名前を5つも持っていたそうです。
蒲の花粉というのは止血効果があります。
大国主は医療の神様でもあるので知っていたのですね。
ちなみに八十神というのは大国主の80人もいるという兄弟。
八十というのは大勢、沢山という意味。

 

大国主が八上姫をお嫁さんにもらう途中のお話です。
詳しく知りたい方はWikiへどうぞv
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%9B%BD%E4%B8%BB



兎のもともとの所在は説が2つあって良く分かりません

1.もともと淤岐島に住んでいたが、因幡国に行ってみたくなった。

2.もともと因幡国に居たが、仲間と浜で遊んでいるときに大嵐が来て、
他の仲間は逃げられたが白兎だけは淤岐島へ流されてしまって、
しばらくは島にいたが、やはり仲間が恋しくなって渡ろうとした。

という説があるようです。
イラストは2のイメージで。
嵐に会う前って事かな。

白兎は古事記では素兎と書かれます。
裸の兎という意味ですね。
それが伝わる内に白兎と変化したようです。

白い動物というのは神聖な動物というイメージが強いですが、
白兎は見ての通りサメをだましています。
なので古事記では神聖な動物として扱われなかったのではないかと推測。